刑事事件コラム

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2020.03.31更新

別件逮捕とは

別件逮捕とは,裁判所から逮捕状を得るだけの嫌疑がない事実(以下「本件」と言います。)について取調べなどの捜査を行うために,逮捕するだけの証拠がある「別件」による逮捕を行うことを言います。重大事件を起こした被疑者を逮捕したいが証拠がない場合に,証拠がある別の被疑事実に基づいて逮捕してしまうものです。

別件逮捕は適法なのか

このような別件逮捕は適法なのでしょうか。別件逮捕が違法の場合,逮捕後に作成された供述調書が証拠として認められない可能性が生じます。よって,別件逮捕が適法なのかが重要となります。

「別件」での逮捕の理由や必要性がないのに,「本件」での取調べを行う意図で「別件」での逮捕を行うことは,明確に違法となります。

一方,「別件」での逮捕について理由や必要性が認められる場合については,様々な見解があります。
(この場合,適法と考えるものや,その後の捜査が「本件」についてされていると評価される場合は違法とするものなど。)

弁護人の活動

弁護人としては,別件逮捕ではないかと疑われる場合,十分な調査を行い,供述調書が適法な証拠かなどを検討することになります。

 別件逮捕とは

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

2020.03.16更新

今回は,保護責任者遺棄罪について解説いたします。

はじめに条文を確認しましょう
第218条(保護責任者遺棄等)
老年者幼年者身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し,又はその生存に必要な保護をしなかったときは,3月以上5年以下の懲役に処する。
1 客体(行為の向けられる対象)

保護責任者遺棄罪の客体は,「老年者幼年者身体障害者又は病者」に限定されますが,いずれも,「扶助を必要とする」状態であることが必要です。
「老年,幼年」の判断は,年齢のみで決められるものではなく,「扶助を必要とするか否か」との関係において相対的に判断されます。また,泥酔者は,「病者」に該当すると考えられています。

2 主体(行為を行う者)

保護責任者遺棄罪の主体は,「老年者幼年者身体障害者又は病者を保護する責任のある者」に限られます。この保護責任は,法令の規定,契約,条理等に基づき発生します。
親権者の子に対する監護義務や,ベビーシッター契約に基づき引き取った幼児に対する監護義務,同棲を始めた女性の連れ子への監護義務等が代表的な例として挙げられます。

3 行為

「遺棄し,又はその生存に必要な保護」をしないことになります。

「遺棄」とは

遺棄」とは,客体を場所的に移転させること(安全な場所から危険な場所に移すこと)に加え,置き去りのように,客体を危険な場所に放置する行為を指します。

「生存に必要な保護をしない」とは

生存に必要な保護をしない」とは,場所的離隔を伴わず,客体が生存していくために必要な保護をしないことをいいます。
同居しながら,幼い子供に食事を与えない行為,病気で体の自由がきかない両親に食事を与えない行為などが代表例としてイメージしやすいでしょう。

4 まとめ

以上のように,保護責任者遺棄罪が成立するか否かには多様な考慮要素が存在し,一概に判断することは困難です。
懲役刑もある重大事件ですので,本条に該当するかもしれないと少しでも疑いがあるときは,速やかに弁護士に相談されることをお勧めいたします。

 保護責任者遺棄罪とは

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

2020.03.09更新

【 Q 】

万引きをして自宅に帰ってきたのですが,お店の至るところに防犯カメラがあり,おそらく万引きをしているところが映っていると思います。
万引きが防犯カメラに映っているだけで,逮捕されることはあるのでしょうか。

【 A 】

万引きが防犯カメラに写っているだけで,逮捕される可能性があります。

 

【 解説 】

逮捕の種類として,通常逮捕現行犯逮捕緊急逮捕というものがあります。上記の事例では,通常逮捕という方法ができるのかという点で検討します。
それぞれの逮捕の種類については,こちらで解説しています。

通常逮捕の場合,被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由(逮捕の理由)と,逮捕の必要性が認められる必要があります。
防犯カメラ映像は,逮捕の理由を判断する資料のひとつとなります。防犯カメラ映像,その他の資料から,逮捕の理由があると判断されれば,逮捕が認められることとなります。
ですので,万引きが防犯カメラに写っているだけで逮捕される可能性はあり得ます。

もしも万引きをしてしまったのであれば,できるだけ早く弁護士へご相談ください。

防犯カメラの映像だけで逮捕されるか

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

2020.03.02更新

【 Q 】

万引き(窃盗罪)で逮捕された場合,執行猶予はつけられますか?
前科がある場合はどうでしょうか?

【 A 】

今回は,「前科がない場合」と「前科がある場合」の執行猶予の要件について,解説いたします。

■ 前科がない場合

前科がない場合の執行猶予の要件は,簡潔にいうと,以下のとおりです。
※ 執行猶予についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

① 3年以下の懲役,禁錮,50万円以下の罰金の判決であること
② 情状として執行猶予に付すべきであること

したがって,前科がないのであれば,前科がある場合に比べ,執行猶予が認められやすいと思われます。

 

■ 前科がある場合

前科がある場合,その状況によって,執行猶予の要件が変わってきます。

▽ 前刑の執行猶予期間が満了している場合

この場合の執行猶予の要件は,前科がない場合と同様です。

① 3年以下の懲役,禁錮,50万円以下の罰金の判決であること
② 情状として執行猶予に付すべきであること

もっとも,前科があるということで,情状として執行猶予に付すべきという部分の判断が厳しくなされることになると考えられます。

▽ 前刑の執行猶予期間中の場合

この場合の執行猶予の要件は,以下のとおりです。

① 1年以下の懲役,禁錮の判決であること
② 情状として執行猶予に付すべき特に酌量すべき事情があること

特に酌量すべき事情が必要となりますので,厳しい要件となっています。

▽ 前刑により刑事施設に収容され出所した場合

この場合の執行猶予の要件は,以下のとおりです。

① 執行を終えてから5年経過していること
② 3年以下の懲役,禁錮,50万円以下の罰金の判決であること
③ 情状として執行猶予に付すべきであること

もっとも,前科があるということで,情状として執行猶予に付すべきという部分の判断が厳しくなされることになると考えられます。

万引き(窃盗罪)での逮捕。執行猶予はつけられる?前科がある場合は?

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

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