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2021.12.21更新

この記事では,盗撮について解説いたします。
現在,スマートフォンの普及により,誰でもどこでも画像が撮影できるようになりました。スマートフォンを持ちながら歩いていても,誰も違和感を覚えない時代になっています。そのような現代の状況から,盗撮行為は昔と比べて容易になり,発生しやすい犯罪といえるでしょう。

刑法は,殺人,強盗,窃盗などの犯罪については規定していますが,盗撮については規定していません。 盗撮とは何か,具体的に知るためには,刑法以外の法令を確認する必要があります。

盗撮を取り締まる法令

盗撮を取り締まる法令は,以下のとおりです。

1. 迷惑行為防止条例
2. 軽犯罪法
3. 児童ポルノ禁止法

以下で,順に見ていきましょう。

1. 迷惑行為防止条例

まず,迷惑行為防止条例ですが,各都道府県が定める条例において,盗撮とはどのような行為かが定義されています。

福岡県迷惑行為防止条例では,簡単に言うと,公共の場所で他人の身体や下着を撮影する行為を,盗撮として取り締まっています。ここで注意が必要なのは,実際に撮影する行為だけではなく,写真機等を設置し,又は他人の身体に向ける行為も盗撮行為として規制されているという点です。

2. 軽犯罪法

軽犯罪法においても,盗撮とはどのような行為かが定義されています。各都道府県の迷惑行為防止条例違反に該当しない場合は,軽犯罪法違反に該当するか否かが問題になります。

軽犯罪法1条23号を引用します。
” 左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
二十三  正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者 ”

つまり,「人の住居,浴場,更衣場,便所,その他人が通常衣服を着けないでいるような場所」において,写真を撮影したような場合には,軽犯罪法違反になります。
迷惑行為防止条例が,「公共の場所」での行為を規制しているのに対し,軽犯罪法は,「公共の場所」ではない場所を規制の対象にしています。

3. 児童ポルノ禁止法

さらに,児童ポルノ禁止法(児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律)においても,盗撮がどのような行為かが定義されています。
関連するのは,児童ポルノ禁止法第2条と第7条です。簡単に言えば,18歳に満たない者の裸体を撮影するような行為を,盗撮として定義しています。

盗撮には様々な態様がある

以上のとおり,盗撮といっても様々な態様があり,各種法令で規制されています。判断が難しい場合もありますので,お早めに弁護士にご相談いただくことをおすすめします。

盗撮事件における迷惑防止条例違反と軽犯罪法違反の違いとは?

盗撮行為の場所の違い

まず,どのような場所での盗撮行為を規制しているかという違いがあります。

「迷惑防止条例」では,公共の場所で行われる盗撮行為を規制しています。駅構内,ショッピングモールやコンビニなどの店舗内,電車やバスなどの公共交通機関内などの公共の場所で盗撮が行われた場合には,迷惑防止条例違反になります。

これに対し,「軽犯罪法」では,主に公共の場所ではない場所での盗撮行為を規制しています。例えば,ビル内の更衣室やトイレ,マンションの一室など,公共の場所ではない場所で盗撮が行われた場合には,軽犯罪法違反になります。

罰則の違い

次に,罰則の違いがあります。

例として,福岡県迷惑防止条例違反の場合,6月以下の懲役または50万円以下の罰金になります。
軽犯罪法違反の場合,拘留(1日以上30日未満の身体拘束)か科料(1000円以上1万円未満の金銭徴収)となります。

盗撮(迷惑防止条例違反)とは

今回は,「電車の中で女性のスカートの中を盗撮した」という場合について考えてみましょう。この場合,そもそもどんな法律に違反するのでしょうか?
通常,このような公共の場での盗撮行為については,県の迷惑防止条例違反になることが多いでしょう。福岡県の場合は,迷惑防止条例違反第6条第2項1号に該当することになります。

福岡県迷惑防止条例第6条

第1項
何人も,公共の場所又は公共の乗物において,正当な理由がないのに ,人を著しく羞恥させ,又は人に不安を覚えさせるような方法で次に掲げる行為をしてはならない。
1号 他人の身体に直接触れ,又は衣服の上から触れること。
2号 前号に掲げるもののほか,卑わいな言動をすること。

第2項
何人も,公共の場所,公共の乗物その他の公衆の目に触れるような場所において,正当な理由がないのに,前項に規定する方法で次に掲げる行為をしてはならない。
1号 通常衣服で隠されている他人の身体又は他人が着用している下着をのぞき見し,又は写真機,ビデオカメラその他これらに類する機器(以下この条において「写真機等」という。)を用いて撮影すること。
2号 前号に掲げる行為をする目的で写真機等を設置し,又は他人の身体に向けること。

盗撮(迷惑防止条例違反)の罰則とは?

盗撮(迷惑防止条例違反)の罰則についても見ていきましょう。
盗撮(迷惑防止条例違反)の罰則は,6月以下の懲役または50万円以下の罰金となります。

福岡県迷惑防止条例第11条第2項

第2条又は第6条から第8条までの規定のいずれかに違反した者は,6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

 

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

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