刑事事件コラム

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2020.12.21更新

盗撮は犯罪ですので,盗撮を行い,そのことが職場に発覚したら,職場から懲戒処分を受ける可能性があります。

盗撮により職場から受ける処分については,民間企業と公務員とで異なる部分があります。

1 民間企業の場合

民間企業では,懲戒処分を受ける事由については就業規則で定められています。したがって,職場から何かしらの懲戒処分を受けた,または受けるおそれがあるような場合,まずは就業規則を確認する必要があります。
就業規則の定めにより,当該懲戒処分の有効性を判断することになりますが,幅のある解釈ができるような場合には,有効性の判断が難しくなる場合もあります。

懲戒処分には,減給出勤停止懲戒解雇などがありますが,有罪判決を受けていない状態での懲戒解雇処分は,処分の相当性が問題になることが多いと考えられます。もっとも,起訴され,有罪判決を受けるような場合には,懲戒解雇が有効になる可能性もあります。

いずれにせよ,懲戒処分の有効性は,事案に応じて,個別具体的に検討する必要があります。

2 公務員の場合

公務員の場合には,適用される法律に基づいて懲戒処分がなされる可能性があります。例えば,国家公務員法においては,禁錮以上の刑に処せられた場合には失職することが定められています(国家公務員法76条,38条)

盗撮が職場に発覚する場合とは

盗撮行為を行い,捜査が開始された場合でも,職場に発覚することはあるのでしょうか?

盗撮行為を行い,その場で発覚して警察に連れて行かれたような場合でも,事案の内容や被害者の処罰感情などによっては,すぐに釈放されることもあります。
このような場合,捜査機関が職場に連絡をすることは,基本的にないと考えられます。もっとも,職場での業務に関連するような場合には,連絡をする場合もあると思われます。

それでは,逮捕された場合はどうでしょうか?

逮捕された場合でも,捜査機関が職場に連絡することは基本的にないと考えられますが,事件のことを知った家族や友人などの関係者が職場に連絡をする可能性や,逆に,職場から家族などに連絡が入り,発覚する可能性もあるでしょう。また,逮捕されたことが報道されることにより職場に知られる場合もあるでしょう。

長期間の身柄拘束で発覚するケースも

もっとも,逮捕当初は職場に発覚しなかった場合でも,その後,勾留されて長期間身柄拘束を受けると,長期の無断欠勤が懲戒解雇事由とされる可能性もあります。

懲戒処分を受けないためには

では,盗撮により懲戒処分を受けないようにするためにはどのような対応をすべきでしょうか。

①身柄拘束を受けないこと

前述のとおり,身柄拘束を受け,その期間が長期に及んだ場合には,職場から解雇されてしまう可能性があります。
したがって,まずは逮捕されないように,捜査機関からの出頭要請にはしっかり応じ,証拠品の任意提出にも素直に応じるなどの対応を行うべきでしょう。

そして,身柄拘束を受けた場合には,できる限り早く釈放してもらえるように対応すべきです。
具体的には,弁護士に依頼して,逮捕後の勾留請求をしないよう検察官に意見書を提出すること,裁判官の勾留決定に対して取り消すよう求める準抗告の申し立てをすること等の対応が考えられます。

身柄拘束が長期化するほど,職場に発覚し,重い懲戒処分を受ける可能性も高くなります。

②不起訴処分を目指すこと

もし,職場に盗撮が発覚した場合でも,不起訴処分になれば,重い懲戒処分がなされない可能性もあります。

事案にもよりますが,不起訴処分がなされるためには,盗撮の被害者と示談をすることが重要になると思われます。
もっとも,被害者は,盗撮の加害者に対して強い嫌悪感や恐怖感を抱いていることが通常ですから,加害者に対して連絡先を教えることはほとんどないと思われます。
したがって,連絡先がわからない場合には,弁護士に依頼し,捜査機関を通じて被害者の了承を得たうえで,連絡先を確認するように対応すべきでしょう。

さいごに

盗撮を行い,身柄拘束が長期化すると,職場から重い懲戒処分を受ける場合があります。
逮捕される前でも,早めに弁護士にご相談いただき,対応を検討されたほうがよいでしょう。

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

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