刑事事件コラム

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2020.01.24更新

[ Q ]

万引きで執行猶予中に,再度万引きをしてしまいました。今後,どうなってしまうのでしょうか。

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[ A ]

今回は,「万引き(窃盗)で執行猶予判決が下され,執行猶予期間中に再度万引きをしてしまった」という事案について検討します。主としてどのような可能性があるのか,具体的にみていきましょう。

執行猶予とは

まず,執行猶予とは,有罪判決に基づいて宣告された刑について,情状によってその執行を一定期間猶予し,その言渡しを取り消されることなく執行猶予期間が満了した場合には,刑罰権を消滅させる制度をいいます。例えば,懲役1年,執行猶予3年という判決の場合,裁判が確定した日から3年が経過すれば,刑罰権が消滅することになります(刑法第27条)

執行猶予の要件

ここで,執行猶予の要件についてみておきましょう。

① 前に禁固以上の刑に処せられたことがない者か,前に禁固以上の刑に処せられたことがあっても,その執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から5年以内に禁固以上の刑に処せられたことがない者
② 3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金の言渡しを受けたこと
③ 情状

上記の①から③を充たした場合には,裁判が確定した日から1年以上5年以下の期間,その刑の全部の執行を猶予することができます(刑法第25条第1項)。これは,初めて執行猶予が付される場合についての要件です。

執行猶予中の再犯でも執行猶予は付くの?

では,執行猶予期間内に,再度罪を犯してしまった場合はどうなるのでしょうか?この場合でも,執行猶予が付される可能性があります(刑法第25条第2項)

執行猶予の要件(執行猶予中の再犯の場合)

下記の①から④を充たした場合には,再度,執行が猶予される可能性があります。

① 前に禁固以上の刑に処せられたことがあってもその刑の全部の執行を猶予された者であること
② 1年以下の懲役又は禁錮の言渡しを受けたこと,
③ 情状に特に酌量すべきものがあること
④ 保護観察に付せられ,その期間内に更に罪を犯した者ではないこと

まとめ

したがって,質問の例では,再度犯した万引きについて懲役1年の判決を宣告され,情状に特に酌量すべきものがあれば,再度執行猶予が付与される可能性があります。

次回記事では,執行猶予期間内に再度罪を犯してしまった場合に,執行猶予が取り消されるケースについて,解説します。

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投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

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