刑事事件の基礎知識

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2018.07.31更新

起訴された場合のデメリットについて確認をしておきたいと思います。

起訴された場合,ほぼ有罪となります。
執行猶予が付けば,実質的には以前と変わらない生活を送ることができますが,それでも前科がつくことによる社会的な制裁を受けることがあります。

したがって,有罪にならないための一番の方法は,起訴を回避することなのです。
すなわち,起訴猶予処分を獲得することが極めて重要です。

一般の,法律知識に乏しい方が,自身の活動で起訴猶予処分を得ることは困難です。検察官は法律のプロであることに加えて,強力な捜査権限を有していますので,まず太刀打ちできません。
そして,難しい事件であればあるほど,どのような事実があれば不起訴になるのか,判断が難しく,ますます困難になると思われます。

早期に弁護人を選任すれば,弁護人は,起訴されないように,様々な対応ができます。
早期の選任による様々な弁護人の対応,すなわち弁護活動により,起訴を防ぐ可能性も高まるのです。

繰り返しになりますが,起訴を回避するためには,できる限り早く弁護人を選任していただきたいと思います。

 

 

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

2018.07.31更新

前回 は,起訴するか否かは検察官が決めること,弁護人としては,検察官が起訴しないように働きかけることを説明しました。

それでは,事件が検察に送られていない場合は,どうすべきなのでしょうか?

事件の捜査は,主として警察が行います。
被疑者を逮捕した事件については,一定期間内に,検察官に対して事件を送らなければいけませんが,そうでない場合(いわゆる在宅事件の場合)には,そのような制約はありません。
そこで,警察捜査の段階で選任された弁護人は,警察に対し,検察に送らないように求めることができます。

警察が検察に送るかどうかの判断も,検察の起訴の場合と同様に,事件の内容が軽微か,被害者と示談ができたか,身元引受人はいるか,等の事実により行われます。
弁護人としましては,このような事実を,証拠を基に主張し,検察に対して事件を送らないように求めていくことになります。

また,警察が事件を把握しているが,そもそも事件として扱わない(捜査をしない)という場合もあります。
これも,事件の内容が軽微で,被害者と早急に示談ができた場合など,諸事情を考慮して判断されます。
事件発生直後に,弁護人が警察に対して連絡したときに,担当警察官から,「被害者と示談ができれば事件にはしませんよ」と言われることもあります。

弁護人は,できる限り早めに選任することをお勧めいたします。

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

2018.07.31更新

起訴は,検察官が行います。
よく,警察官が起訴すると勘違いしている方がいますが,起訴は,検察官しかすることができません。

 

検察官は,起訴を行うかどうかを決めることができます。
これを,起訴便宜主義といいます。

また,検察官が,被疑者を起訴しない処分をすることを,起訴猶予(不起訴)処分といいます。

弁護人としましては,検察官が起訴しないように,積極的に働きかけていく必要があります。
示談が成立した場合に示談書を提出したり,身元引受人を確保して身元引受書を提出したり,被害弁償の証拠を提出するなどします。そして,このような事実から,起訴すべきでないという意見書を提出し,不起訴処分を獲得できるよう活動するのです。

 

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

2018.07.31更新

平成30年6月1日から,「司法取引」と「刑事免責」が施行されます。
そこで,それらの制度について解説していきます。

ここでは,「司法取引」について説明いたします。

 

■ 司法取引とは

司法取引とは,被疑者・被告人が,他人(標的者)の法定の特定犯罪についての捜査・公判に協力することと引き換えに,弁護人の同意のもと検察官が協力した被疑者・被告人(協力者)に恩恵を付与することを合意する制度です。


■ 法定の特定犯罪とは

法定の特定犯罪は,以下のものになります(刑事訴訟法350条の2第2項)

① 刑法犯

封印破棄,強制執行妨害関係(刑法96条~96条の6)
文書偽造等(刑法155条,155条の例により処断すべき罪,157条,158条,159条~163条の5)
贈収賄関係(刑法197条~197条の4,198条)
詐欺罪,背任,恐喝,横領,業務上横領(刑法246条~250条,252条~254条)

② 組織的犯罪処罰法

組織的犯罪処罰法に係る強制執行妨害関係,詐欺,恐喝,犯罪収益隠匿,犯罪収益収受(組織的犯罪処罰法3条1項1号~4号,13号,14号,4号(3条1項13号,14号に係る部分),10条,11条)

③ 財政経済犯罪

租税法,独占禁止法,金融商品取引法の罪,その他の財政経済関係犯罪として政令で定めるもの

④ 爆発物取締罰則,大麻取締法,覚せい剤取締法,麻薬及び向精神薬取締法,武器等製造法,あへん法,銃砲刀剣類所持等取締法,いわゆる麻薬特例法

⑤ 上記各特定犯罪を本罪とする犯人蔵匿,証拠隠滅,証人威迫,組織的犯罪処罰法に係る犯人蔵匿,証拠隠滅,証人威迫(刑法103条,104条,105条の2,組織的犯罪処罰法7条1項1号~3号)


■ 司法取引の流れ

司法取引の流れは以下のとおりとなります。
なお,合意が不成立の場合は,司法取引の手続としては,不成立ということで終了します。

<合意が成立した場合>

「協議の申入れとこれへの応答」
  ↓
「協議」(刑事訴訟法350条の4,350条の5第1項)
  ↓
「合意」
  ↓
「検察官,被疑者・被告人,弁護人の連署の合意書面の作成」(刑事訴訟法350条の3第2項)
  ↓
「合意した行為の履行」

合意が成立しなかった場合,協議における供述を証拠として使用することは禁止されます(刑事訴訟法350条の5第2項)
もっとも,その供述に基づいて得られた証拠の使用自体は禁止されていません。例えば,協議における供述に基づきある場所を捜索した場合に発見した証拠物については,供述者の刑事裁判において利用することは可能です。

また,司法取引が成立しない場合に,刑事免責のうえ,証言させることは妨げられていません。

 

 

 

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

2018.07.31更新

今回は,刑事裁判の内容についてです。

刑事訴訟の手続が,一般的にどのように行われているかについて,流れを説明します。

大きな流れとしましては,以下の4つに分けられます。
① 冒頭手続
② 証拠調手続
③ 弁論手続
④ 判決

 

まず,①冒頭手続です。
冒頭手続の内容は,
人定質問→起訴状朗読→黙秘権告知→被告人と弁護人の陳述,
というものです。
細かい内容については,今回は割愛します。

次に,②証拠調手続です。
証拠調手続の内容は,
冒頭陳述→立証→被告人質問,
という流れで行われることが多いです。
立証については,検察官側が犯罪事実や情状について立証活動をした後,弁護人側も書証の提出,証人尋問等を行います。

そして,③弁論手続です。
検察官は論告求刑,弁護人は弁論をし,被告人は最終陳述をします。
要するに,検察官は「懲役◯年」,弁護人は「執行猶予付」など,それぞれの意見を述べる手続です。

最後に,④判決となります。
裁判所が当事者の主張立証を踏まえ,判断を下すことになります。


一般的には以上のような手続で行われます。1回で結審し,判決となる流れが多いです。

 

 

 

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

2018.07.31更新

 

今回は,刑事裁判民事裁判の違いについて確認します。


まずは,刑事事件と民事事件の違いから確認しましょう。

刑事事件とは,簡単に言えば,刑法が適用される事件のことです。
たとえば,AさんがBさんの財布を盗み,警察に逮捕されたとします。
この場合,Bさんは刑法上の窃盗罪を起こした犯人として捜査の対象となり,窃盗罪が成立するか否かなど,刑法の適用の問題となります。

他方,民事事件とは,簡単に言えば,民法が適用される事件のことです。
たとえば,上記の事案で,財布を盗まれたAさんが,財布とその中に入っていた現金分の損害を請求する場合,民法上の損害賠償請求が成立するか否かなど,民法の適用が問題となります。


以上のとおり,刑法上の問題なのか,民法上の問題なのかで,同じ事案でも適用される法律が異なります。
すなわち,刑法上の問題を裁判所で審理するのが刑事裁判民法上の問題について審理するのが民事裁判です。

そして,刑事裁判の手続について定めた法律が刑事訴訟法,民事裁判の手続について定めたのが民事訴訟法です。


裁判手続の内容も,刑事と民事とではまったく異なりますので,注意が必要です。
刑事事件と民事事件を一緒に弁護士に依頼されるときには,まったく別の手続であるということに注意して,しっかりと説明を受けていただく必要があります。

 

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

2018.07.31更新

刑事裁判とは何でしょうか?

「刑事」とは刑事事件であり,一般的には,窃盗や殺人などが思い浮かぶと思います。
「裁判」とは,簡単に言うと,裁判所による判断であり,判決が一例として挙げられます。また,世間では,訴訟手続そのものを「裁判」と呼ぶことが多いと思われます。

そうすると,「刑事裁判」とは,窃盗などの刑事事件について,裁判所が下す判断若しくはその訴訟手続自体,と理解してよいと思われます。

そして,裁判所は,ある事件について,そもそも被告人がその犯罪行為を行ったのかどうか,すなわち有罪か無罪か,を判断します。
仮に,被告人が有罪であると判断した場合には,いかなる刑罰を科すのか,を判断します。

裁判所は,刑事訴訟という手続の中で,上記のような判断を行うのですが,このような手続を定めている法律が,刑事訴訟法です。

憲法第31条によれば,「何人も,法律の定める手続によらなければ,その生命若しくは自由を奪はれ,又はその他の刑罰を科せられない。」とされています。
刑事訴訟法は,まさにこの「手続」を定めているのであり,憲法上の要請なのです。

被告人に対して刑罰を科すためには,刑事訴訟という適正な手続の中で,公平中立な立場である裁判所が判断しなければならないと定めることで,被告人が不当な刑罰を科されることのないように配慮されているのです。

 

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

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