刑事事件の基礎知識

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2018.03.16更新

 

前回は勾留決定前までの流れや弁護人の活動について説明しました。

 

では,裁判官が被疑者に対して勾留の決定をした場合には,どうなるのでしょうか?

裁判官が勾留の決定をした場合,被疑者は,勾留請求日から,原則として10日間勾留されます。
この期間内に検察官が公訴の提起をしない場合には,検察官は,直ちに被疑者を釈放しなければなりません(刑事訴訟法208条1項)

しかし,通常は,検察官から勾留延長の請求がなされ,さらに10日間の勾留がなされる場合が多いです。
もっとも,勾留延長には「やむを得ない事由」が必要です(刑事訴訟法208条2項)

 

勾留の決定がなされた場合の弁護人の活動

勾留の決定がなされた場合,弁護人としては,この決定に対して,決定の取り消し勾留請求の却下を求める準抗告をします(刑事訴訟法429条1項2号)
この準抗告においても,勾留決定前に提出する意見書と同様に,勾留の要件①②③を充たさないことを主張します。
そして,準抗告が認められれば,被疑者は釈放されることになります。

 

勾留延長の決定がなされた場合の弁護人の活動

勾留延長の決定がなされた場合、弁護人としては,準抗告をして,「やむを得ない事由」がないことを主張します。

「やむを得ない事由」があると認めるときとは,事件の複雑困難,あるいは証拠収集の遅延若しくは困難等により,勾留延長をして更に取調べをするのでなければ,起訴若しくは不起訴の決定をすることが困難な場合とされています。

 

まとめ

3回にわたり,勾留について説明しましたが,勾留については迅速な対応が要求されます。

ご自身や身内の方が逮捕されそうな場合や,逮捕されてしまった場合には,すぐに弁護士にご相談ください。

 

 

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

2018.03.16更新

前回,勾留の要件について以下の3つがあることまで説明しました。

①勾留請求の手続が適法であること
②勾留の理由があること
③勾留の必要性があること

 

それでは順にみていきましょう。

 

①勾留請求の手続が適法であること

①では,前回述べた勾留請求の時間制限が守られているか,逮捕手続が適法か,などが問題になります。

 

②勾留の理由があること

②の勾留の理由とは,
被疑者が罪を犯したと疑うに足りる相当な理由があり,刑事訴訟法60条1項各号の要件のいずれかに該当することです。

刑事訴訟法60条1項
 1号 被告人が定まった住所を要しないとき。
 2号 被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき
 3号 被告人が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき

 

③勾留の必要性があること

③の勾留の必要性とは,
起訴の可能性(事案の軽重等),捜査の進展の程度,被疑者の個人的事情(年齢,身体の状況等)などから判断される勾留の必要性です。

 

弁護人の活動について

被疑者が逮捕され,勾留されるかもしれないという場合どうすべきでしょうか?

弁護人としては,裁判所に対し,被疑者を勾留しないよう求める意見書を提出します。
意見書には,検察官の勾留請求が,勾留の要件①②③を充たさないことを丁寧に記載することが必要になります。

この意見書により,裁判所が,勾留の要件を充たさないと判断した場合には,被疑者は釈放されます。

 


 >> 次回は,裁判官が被疑者に対して勾留の決定をした場合について説明します。

 

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

2018.03.16更新

 

勾留とは,被疑者又は被告人を拘禁する裁判及びその執行をいいます。

 

被疑者は,警察官に逮捕された場合,48時間以内に検察官に送致され,検察官は24時間以内に,勾留の請求をするか否かを決定します。
勾留の請求がなされなければ被疑者は釈放されますが,勾留の請求がなされた場合には,勾留すべきか否かを裁判官が決定します。

すなわち,勾留の請求をするのは検察官であり,この請求について判断を下すのが裁判官です。

 

裁判官は,勾留の決定をする前に,被疑者に対して勾留質問を行い,被疑者に弁解の機会を与えます(刑事訴訟法201条1項,61条)

裁判官は,検察官から送られてきた資料や勾留質問を踏まえて,検察官からの勾留請求が,勾留の要件を充たすと判断した場合に,勾留の決定を出します。

 

勾留の要件は,以下の3つです。

① 勾留請求の手続が適法であること
② 勾留の理由があること
③ 勾留の必要性があること

次回は,この要件について詳しくみていきます。

 >>「勾留の要件とは」へ

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

2018.03.15更新

ここでは、刑事裁判の冒頭手続について説明いたします。

 

まずは法廷に入廷し、裁判官の入廷を待ちます。
裁判官の入廷後、起立し、一礼します。検察官、弁護人も同様の動作を行います。

人違いがないかの人定質問のために、裁判官から、「被告人は証言台の前に。」と言われますので、証言台の前に移動します。
裁判官から、氏名、住所、本籍、職業を聞かれます。本籍については聞かれないこともあります。

証言台の前に起立したまま、裁判官が検察官に起訴状の朗読を求め、起訴状の朗読が始まります。

起訴状の朗読が終わると、裁判官から黙秘権の告知があります。内容としては、「言いたくないことは言わなくてもよいし、言いたいことは話してもよい、もっとも、この法廷で話したことは、有利にもなり得るし、不利にもなり得る」というものです。

そして、黙秘権の告知に引き続き、罪状認否が行われます。
裁判官から、「今、検察官が朗読した起訴状の内容にどこか間違っているところはありますか。」と質問されます。
被告人が答えた後に、裁判官から弁護人に対し、「弁護人、ご意見は。」と聞かれますので、弁護人の意見を述べます。

 

冒頭手続はこのように進んでいきます。

冒頭手続が終わると、証拠調手続へと進んでいきます。

 

>>次回: 刑事裁判の流れ(2) ~証拠調べ手続~

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

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