刑事事件コラム

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2019.02.15更新

取調べとは,わかりやすく説明をすると,捜査機関が,被疑者に対して,事件について聴くことです。第三者に対する取調べもありますが,今回は,(身柄が拘束されていない)被疑者に限定してみていきます。

■ 取り調べについての規定

取調べについては,刑事訴訟法198条に定めてあります。

刑事訴訟法198条
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、被疑者の出頭を求め、これを取り調べることができる。但し、被疑者は、逮捕又は勾留されている場合を除いては、出頭を拒み、又は出頭後、何時でも退去することができる。
2 前項の取調に際しては、被疑者に対し、あらかじめ、自己の意思に反して供述をする必要がない旨を告げなければならない。
3 被疑者の供述は、これを調書に録取することができる。
4 前項の調書は、これを被疑者に閲覧させ、又は読み聞かせて、誤がないかどうかを問い、被疑者が増減変更の申立をしたときは、その供述を調書に記載しなければならない。
5 被疑者が、調書に誤のないことを申し立てたときは、これに署名押印することを求めることができる。但し、これを拒絶した場合は、この限りでない。
■ 供述を強制することはできない

第1項に規定されているとおり,被疑者は,身体を拘束されている場合を除いて,出頭を拒むことができます。
また,出頭しても,いつでも退去できます(第1項但書)
さらに,被疑者は,自己の意思に反して供述する必要はありません(第2項)
このように,供述を強制することはできませんので,取調べは任意処分ということになります。

そして,被疑者の供述については調書に録取することができますが(第3項),この場合,調書を被疑者に閲覧させるか,読み聞かせて,誤りがないかどうかを確かめなければなりません(第4項)
もし,誤りがあれば,被疑者に署名押印を求めることができず,また,誤りが無くても,署名押印を拒絶することができます(第5項)

仮に,取調べを強制的に行われ,署名押印も拒絶できないとすれば,虚偽の自白が生み出され,被疑者の人権が侵害されるおそれがあります。そこで,上記のように規定されているのです。

■ 弁護人の活動

もっとも,上記のような規定に反する取調べが行われる可能性もあります。
弁護人としては,違法な取調べが行われ,その取調べによって作成された調書があるような場合は,その調書には証拠能力がない等と主張して,公判で争うことになります。

なお,余談ですが,現在では,取調べの際の弁護人の立会いを認めた規定はありません。
最近のカルロス・ゴーン氏の逮捕により,日本の司法制度が批判されていますが,取調べに弁護人が立ち会えないというのは,諸外国からすればかなり問題のある制度のようです。

 

 

投稿者: 弁護士法人桑原法律事務所

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